事故のニュースを見て、
「自分はああならない」
と思ったことはありませんか?
失敗談を聞いても、
どこか他人事に感じてしまう。
これは性格の問題ではなく、
脳の仕組みによるものです。
人は「自分だけは例外」だと思いやすい
私たちは無意識に、
自分の未来を少し楽観的に見積もります。
- 病気にはなりにくい
- 失敗は避けられる
- 問題が起きても何とかなる
こうした考えは、
意識しなくても自然に浮かびます。
ファスト&スローで見ると何が起きているか
『ファスト&スロー』では、
人の思考を2つに分けて説明しています。
- ファスト思考:直感的・感情的
- スロー思考:論理的・慎重
「自分だけは大丈夫」という感覚は、
ほぼファスト思考の判断です。
早く、楽で、心地いい。
だから疑われにくい。
危険な情報ほど「他人の話」になる
事故や失敗の話は、
本来は注意喚起になるはずです。
でも脳は、
「自分と似ていない点」
を無意識に探します。
- あの人は不注意だった
- 状況が特殊だった
- 自分とは違う
こうして、
危険は他人のものになります。
なぜこの思考がなくならないのか
もし常に
「自分も失敗するかもしれない」
と考えていたら、
人は動けなくなります。
楽観は、
行動するための装置でもあります。
つまり
必要だけど、信用しすぎると危ない
という性質です。
問題は「自覚がないこと」
「自分は楽観的かもしれない」
と分かっていれば、
スロー思考を使えます。
でも多くの場合、
楽観は事実だと感じられてしまう。
ここが一番の落とし穴です。
自分だけは大丈夫、と思ったときにできること
完璧に防ぐ必要はありません。
ただ、
- 本当にそう言える根拠はあるか
- 逆の例はないか
この2つを考えるだけで、
判断は少し慎重になります。
まとめ
「自分だけは大丈夫」と思うのは、
弱さではありません。
人間の脳に
最初から備わっている性質です。
大事なのは、
その感覚を事実だと決めつけないこと。
それだけで、
判断の精度は上がります。
「自分だけは大丈夫」という感覚が続くと、
人は同じ判断ミスを何度も繰り返しやすくなります。
なぜ人は失敗を予測できても避けられないのかは、
【ファスト&スロー】なぜ人は「わかっているのに」同じ失敗を繰り返すのか?
で詳しく触れています。
「自分だけは大丈夫」という感覚は、
直感的な判断に強く影響します。
直感がいつ信頼できて、いつ危険なのかについては、
【ファスト&スロー】直感が当たる人・外れる人の決定的な違い
で詳しく触れています。
このような思考のクセは、
ダニエル・カーネマンの
『ファスト&スロー』で詳しく解説されています。
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