【ファスト&スロー】自信満々な専門家の意見が信用できない理由

人は一度うまくいった判断を、
「自分の実力だった」と感じやすい生き物です。
しかしその自信は、必ずしも根拠に基づいているとは限りません。


成功が「自信」を作る仕組み

この心理は**過信バイアス(自信過剰)**と呼ばれます。
結果が良かったとき、人は

  • 偶然よりも能力を重視する
  • 失敗要因を見えなくする
  • 判断の精度を高く見積もる

こうして「自分は判断がうまい」という感覚が形成されます。


システム1は成功ストーリーが大好き

システム1は、
出来事を物語として整理します。

  • うまくいった → 自分の判断が正しかった
  • 失敗した → 運が悪かっただけ

この非対称な解釈が、
自信をどんどん強化していきます。


反省しているつもりでもズレは残る

多くの人は
「ちゃんと振り返っている」と感じています。
しかし実際には、
反省の対象は失敗の一部だけになりがちです。

成功の分析は浅く、
失敗の分析は都合よくなる。
その結果、判断力は修正されにくくなります。


自信過剰が招く次の問題

過信が強まると、

  • リスク評価が甘くなる
  • 他人の意見を軽視する
  • 判断のスピードが速くなりすぎる

これは、
前回扱った「自分だけは大丈夫」という感覚を
さらに補強する方向に働きます。

【ファスト&スロー】なぜ人は「自分だけは大丈夫」と思ってしまうのか?


まとめ

自信そのものが悪いわけではありません。
問題なのは、
自信が検証されないまま残ることです。

自分の判断を疑う余地を持つことが、
より良い意思決定につながります。


では、人はなぜ「間違っていた」という情報を無視してしまうのでしょうか。

それには確証バイアスが影響しています。

システム1は見たものが全てなので、

目に映らない情報は無視します。

情報が足りないことに気づきもしません。

むしろ、情報が足りないときの方が、ストーリーに一貫性ができるので、それがより確かなことに感じられるのです。


この記事で紹介したことは、
ダニエル・カーネマンの『ファスト&スロー』で、より体系的に解説されています。

具体例が多く、「なぜ自分はいつも同じ判断ミスをするのか」が腑に落ちる一冊です。
気になる方はこちらから確認できます。

この本は一度読んで終わりではなく、
考え方のクセに何度も気づかせてくれる一冊です。

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