【ファスト&スロー】人はなぜ「わかりやすい話」に騙されやすいのか?

代表性ヒューリスティック

ニュースで見た成功談、SNSで流れてくる体験談、
「◯◯さんはこうして成功しました」というわかりやすいストーリー。

私たちは、それがたった一つの事例であっても、
なぜか「納得できる話」「真実らしい話」だと感じてしまいます。

この思考の近道を、ダニエル・カーネマンは
代表性ヒューリスティックと呼びました。


なぜ「それっぽい話」ほど信じてしまうのか?

代表性ヒューリスティックとは、
一部の特徴が、全体を代表しているように見えてしまう思考のクセです。

  • 成功者っぽい性格
  • それらしい経歴
  • ストーリーとして筋が通っている

これらが揃うと、私たちは無意識に
「この話は本当だろう」と判断してしまいます。


確率や母数を、脳はほとんど見ていない

問題は、こうした判断の多くが
確率や全体像を無視して行われる点です。

たとえば、

  • 100万人のうち1人の成功例
  • 失敗した99万9999人の存在

こうした背景は、
「わかりやすい話」の前では簡単に消えてしまいます。


ニュース・噂・成功談が強く見える理由

ニュースやバズる話には、共通点があります。

  • 主人公がはっきりしている
  • 因果関係が単純
  • 感情を動かす構成になっている

これは事実を歪めているというより、
脳が好む形式に最適化されている状態です。


「理解しやすさ」と「正しさ」は別物

私たちはつい、
「理解できた=正しい」と錯覚します。

しかし、
理解しやすさは思考の負荷が低いだけで、
判断の正確さとは一致しません。


ファスト思考が生む“もっともらしさ”

代表性ヒューリスティックは、
速く判断するための**ファスト思考(システム1)**の産物です。

  • 時間がない
  • 情報が多い
  • 深く考えたくない

こうした状況では、
「それっぽい話」に飛びつくのは自然な反応です。


なぜこのバイアスは厄介なのか?

このバイアスが厄介なのは、
自分が騙されている感覚を持ちにくい点にあります。

  • 納得している
  • 腑に落ちている
  • 論理的だと思っている

だからこそ、修正が難しいのです。


まとめ

私たちは、わかりやすい物語に納得したあと、
そこに数字が添えられるだけで、その判断をさらに正しいものだと感じてしまうのです。



【ファスト&スロー】なぜ数字があると、判断が正しそうに見えてしまうのか?


この記事で紹介したことは、
ダニエル・カーネマンの『ファスト&スロー』で、より体系的に解説されています。

具体例が多く、「なぜ自分はいつも同じ判断ミスをするのか」が腑に落ちる一冊です。
気になる方はこちらから確認できます。

この本は一度読んで終わりではなく、
考え方のクセに何度も気づかせてくれる一冊です。

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