数字バイアス・疑似精度
ストーリーに納得した判断は、
数字が示された瞬間に、より客観的で正確なものに見えてしまいます。
しかし実際には、
数字があることと、判断が正しいことは別問題です。
90%の人が正しいと言われると、なぜ疑えなくなるのか?
「90%の人が支持しています」
「成功率は85%です」
こう言われた瞬間、
私たちは警戒心を一気に下げます。
これは、数字が信頼性の代理指標として働くためです。
数字=客観、という錯覚
数字は感情を持たず、
操作されていないように見えます。
そのため脳は、
「数字がある=客観的」と短絡的に判断します。
10人に1人が成功──その数字は本当に意味があるのか?
「10人に1人が成功」
この表現には、重要な情報が欠けています。
- 残り9人はどうなったのか
- 何をもって成功とするのか
- 条件は同じなのか
数字は正確でも、
文脈がなければ意味は曖昧です。
数字があるだけで「客観的」に見えてしまう脳の仕組み
カーネマンはこれを
**疑似精度(pseudo precision)**と説明しています。
具体的な数値があるだけで、
本来ないはずの正確さを感じてしまう現象です。
「確率◯%」という表現が、判断を誤らせる理由
確率は本来、
不確実性を示すためのものです。
しかし私たちは、
「◯%」という表記を見ると、
確定した事実のように扱ってしまいます。
数字に頼るほど、なぜ思考は浅くなってしまうのか?
数字は思考を助ける一方で、
考えた気にさせてしまう危険もあります。
- 比較を省略する
- 背景を考えなくなる
- 反証を探さなくなる
これは、ファスト思考が
「もう十分だ」と判断してしまうからです。
まとめ
数字は判断を助けます。
しかし同時に、判断を止めてもしまいます。
本当に必要なのは、
数字を見ることではなく、
数字の意味を考え続けることです。
数字が判断を正しそうに見せるなら、専門家の言葉はその判断を「確信」に変えます。
では、なぜ私たちは肩書きや権威の前で、思考を止めてしまうのでしょうか。
【ファスト&スロー】なぜ人は「専門家の言葉」を無条件で信じてしまうのか?
で詳しく解説していきます。
この記事で紹介したことは、
ダニエル・カーネマンの『ファスト&スロー』で、より体系的に解説されています。
具体例が多く、「なぜ自分はいつも同じ判断ミスをするのか」が腑に落ちる一冊です。
気になる方はこちらから確認できます。
この本は一度読んで終わりではなく、
考え方のクセに何度も気づかせてくれる一冊です。
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