- 最近、電気料金が高い
- 電気料金を安くするために基本料金を見直したい
実は、基本料金は電気代にあまり影響がないのです。
なぜなら、電気料金の大部分を占めるのは、電力量料金の方だからです。
大手電力会社勤務経験のある私が、電気料金の仕組みと基本料金の見直し方について解説していきます。
電気料金=基本料金+電力量料金+再生可能エネルギー発電促進賦課金
電気料金はこのような式で計算できます。
基本料金を安くすれば、大幅に電気が安くなると思っていらっしゃる方もいるかもしれませんが、そうではありません。
なぜなら、電気代の大部分を占めるのは、電力量料金(単価+燃料費調整額)の方だからです。
劇的に電気代を安くしたいなら、基本料金の見直しよりも、電力会社を切り替えた方が効率的です。
かといって、ご自身でそれらを比較検討するのは大変なことかと思います。
そんなときは、エネチェンジを使用すれば、郵便番号と世帯人数を入れるだけで、国内の電力会社を比較して最適な電力会社を提案してくれます。
もちろん、詳しい情報を入れれば、それだけ正確な情報を提供してくれます。
もし、大幅な電気料金の見直しを期待してくださっている方は、こちらの記事ではなく下記の記事をご覧ください。
電力会社を変えたくないけど、月々の固定費を少しでも見直したいという人は、引き続きこちらの記事をご覧ください。
基本料金の仕組み
基本料金は契約決定方式と、契約容量によって算出されます。
契約決定方式には以下のものがあり、それぞれ個別で解説していきます。
- アンペアブレーカー契約
- 主開閉器契約
- 実量契約
アンペアブレーカー契約
契約容量に応じた、定額の基本料金が発生する仕組み
『10Aごとの基本料金×契約容量(A)』
具体的な数字を出すと、東京電力エナジーパートナーの10Aごとの基本料金は311.75円です。
東京電力EPで、30Aで契約している場合、1ヶ月の基本料金は、311.75円×3=935.25円となります。
これは電気の使用量に関わらず、毎月定額でかかる料金です。
20Aに減設した場合は、935.25円-311.75円=623.5円となります。
例えば、今月の電気料金が1万円超えたから、基本料金を見直そうと思って検討している場合、基本料金の見直しで変わるのは、あくまでこの数百円だけなので、焼け石に水です。
年間で見ると、311.75円×12=3741円とそこそこの金額になります。
これは東京電力の場合ですが、仮に、基本料金が310円の会社に切り替えた場合、310円×3=930円と言うことになります。
| 電力会社 | 10Aあたりの単価 | 計算式 | 1ヶ月の基本料金 |
| 東京電力EP | 311.75円 | 311.75×3 | 935.25円 |
| 切り替え先の会社(例) | 310.00円 | 310.00×3 | 930.00円 |
| 差額(節約額) | ▲1.75円 | — | 毎月 5.25円 の節約 |
このように、電力会社を選ぶ際に基本料金の差は誤差だということが分かります。
電力会社を選ぶ際は、単価と燃料費調整額の方が重要になります。
電力会社の見直しを検討されている方は、こちらの記事をご覧ください。
東京電力の公式サイト:https://www.tepco.co.jp/ep/private/plan/standard/kanto/index-j.html
主開閉器契約
契約容量に応じた、定額の基本料金が発生する仕組み
『1KVAごとの基本料金×契約容量(KVA)』
アンペアブレーカー契約とほぼ同じ仕組みになります。
10A=1KVAという認識で問題ありません。
東京電力で10KVAで契約の場合、311.75×10=3117.5円が基本料金となります。
契約容量とは一度に使える電気量のことで、アンペアブレーカーでそれ以上使えないように制限しています。
だた、アンペアブレーカーだと60Aまでしか設定できません。
そのため、それ以上の容量の場合、主開閉器というアンペアブレーカーの2倍まで使用できるような、仕組みを用いて、契約容量を決定します。
- アンペアブレーカー契約:付いているアンペアブレーカーの容量分だけ同時に使える(契約容量:60A以下)
- 主開閉器契約:2倍まで同時に使える(契約容量:6KVA以上)
実量契約
最大需要電力量に応じて基本料金が決定する仕組み
『1kW基本料金×最大需要電力(kW)』
こちらの契約は、アンペアブレーカーがついていない家庭に多く見られる契約です。
契約容量が定まっていないので、代わりに最大需要電力量で基本料金を決定する契約方式となります。
最大需要電力とは、30分ごとに遠隔で検針しており、その最も使用した区間のことを言います。
過去11ヶ月と比較し、最も高い月を基準に基本料金を決定します。
| ステップ | 項目 | 仕組み・内容 |
| 1 | 30分ごとの計測 | スマートメーターが30分ごとの電気使用量(kWh)を遠隔で計測します。 |
| 2 | 最大需要電力の算出 | その月の中で、最も使用量の多かった30分間の値を2倍にした値を、その月の「最大需要電力(kW)」とします。 |
| 3 | 過去11ヶ月との比較 | 「当月」と「過去11ヶ月(計1年間)」を比較し、最も値が大きかった月のkWが基本料金の計算基準(契約電力)になります。 |
契約決定方式による違い
| 契約方式 | 基本料金の決定方法 | 計算式 | 特徴 |
| アンペアブレーカー契約 (主開閉器契約) | 契約容量(A/kVA)に応じてあらかじめ定額 | 10A(1KVA)あたりの単価 × 契約容量 | 「30Aなら〇〇円」と事前に決まっている。ブレーカーが落ちることがある。 |
| 実量契約 (実量制) | 過去1年間の最大使用量(kW)に応じて変動 | 1kWあたりの単価 × 最大需要電力 | ブレーカーは落ちないが、一度にたくさん電気を使うと、その後の基本料金が上がる。 |
アンペアブレーカー契約と実量契約はどちらがいい?
使い方によるというのが正しい回答なのですが、あえてハッキリ言うなら、アンペアブレーカー契約の方が安くなる可能性が高いです。
しかし、これらは自分で選べるわけではなく、家の設備により自動で決まるものとなります。
もし、自分の家にアンペアブレーカーが付いているにも関わらず、実量契約になっている場合は、一度今契約している電力会社に確認してみてください。プラン変更できる可能性があります。
また、新たにアンペアブレーカーを設置することで、アンペアブレーカー契約にプラン変更できる可能性もあります。
この場合も、今契約している電力会社に確認してみてください。
ちなみに、東京電力の場合、1年以上契約していれば、プラン変更できる場合があります。
基本料金の変更方法
ここまでで説明した通り、基本料金は契約容量によって決まります。
つまり、基本料金を見直す=契約容量(アンペア数)を見直すということになります。
アンペアブレーカー契約の場合
こちらは比較的簡単に変更できます。
小売り電気事業者(契約している電力会社)に、10A~60Aの好きな容量への変更したい旨を伝えるだけです。
設備状況によっては、立会すらなく変更できます。
契約容量を10A下げるごとに、311円ほど月額安くなります。
ただし、当然一度に使える量は減ってしまうので、ブレーカーが落ちてしまう可能性があります。
一度にどれくらい使用するかをしっかり試算してから変更することをおすすめします。
試算は、東京電力の『我が家のアンペアチェック』というサイトから、使用する電化製品を選択するだけで簡単に行えます。
また、集合住宅でアンペア数を上げたい場合は注意が必要です。
マンション全体で使える容量が決まっているので、事前に何アンペアまで上げていいか、管理会社に確認を取ってからにしましょう。
まとめ:小売り電気事業者(契約している電力会社)に連絡をする
主開閉器契約の場合
こちらは変更後の容量によって異なります。
変更後の容量が、
- 7KVA(70A)以上の場合:電気工事店への依頼が必要となり、有料工事となります。
- 60A以下へ減設する場合:プラン変更として対応できる場合があるので、契約している電力会社に相談してみてください。
ただし、先ほど説明したとおり、7KVA以上への変更は電気工事店依頼となるため、60A以下に下げるときは無料でできても、再び戻す場合は、電気工事店による有料工事が必要になるので、注意が必要です。
どれくらいまで、容量を落としていいのか、しっかり見積もりを出してもらった方がいいので、まずは電気工事店に相談するのが無難ではあります。
まとめ:基本的には電気工事店依頼。60A以下への減設なら、小売り電気事業でも対応できるかもしれない。ただし、容量が足りなくなった場合は、電気工事店による有料工事が必要となるので、注意が必要。
実量契約の場合
実量契約についてもう一度説明すると、年間を通して最も使用した30分間の使用量をもとに基本料金を決定する方式です。
先の2つのように契約容量を減らすということができないので、ほぼ見直すことがありません。
強いて言えば、アンペアブレーカーを設置することで、アンペアブレーカー契約に切り替えることができる可能性があります。
もし、一度にあまり電気を使用しないということであれば、現在契約している小売り電気事業者に相談してみてください。
まとめ:見直しは難しいが、アンペアブレーカー契約にプラン変更できる可能性がある。
まとめ:基本料金の見直しは長期的に見れば効果あり
1ヶ月分の電気料金を見て、基本料金の見直しをするのはほとんど意味がありません。
なぜなら、1ヶ月単位で変わるのは、せいぜい数百円だからです。
その場合は、電力会社の切り替えを検討するべきです。
基本料金=契約容量なので、基本料金を減らす場合、一度に使える電力量が少なくなってしまいます。
そのため、安易な減設はおすすめできません。
基本料金を見直すべきタイミングは、世帯人数が減った時や、最新家電に買い替えた場合などがベストです。
以下の人は一度、今契約している電力会社に電話してみましょう。月々は数百円でも、年間でみれば数千円の節約になります。
- 世帯人数が減ったのに契約容量を変更していない
- 一度にあまり使用しないのに実量契約になっている
お金は理由なく貯めても問題ないですが、理由があればさらにモチベーションがあがるのは間違いなです。
※やりたいことの見つけ方はこちらの記事で詳しく解説しています。




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