こんにちは、大手電力会社に勤務経験のあるYUIです。
この記事では
- 電力会社を切り替えたい
- でもその方法が分からない
という疑問が解決します。
『今の会社に解約の電話をしなきゃ』……そう思ったあなた、ちょっと待ってください。その親切心が、実は停電の原因になるかもしれません。
結論:用意するのはこの3つだけ
結論から言うと、用意するのは以下の3つだけです。
- 供給地点特定番号(検針票に載っている22桁の番号)
- お客様番号
- 正確な契約名義(漢字表記の有無、苗字と名前の間のスペースの有無)
手順は驚くほどシンプルで、現契約先のこれらの情報を調べて、新しい電力会社に申し込むだけです。
基本的には毎月の「検針票」にすべて記載されています。
もし手元に紙がない場合は、現在契約中の会社のマイページを確認するか、
電話で問い合わせればすぐに教えてもらえます。
ちなみに、今の会社への解約手続きは、新しい会社がシステムを通じて自動で進めてくれるので、あなたから連絡する必要はありません(むしろ、しないでください)。
切り替え時に「絶対にやってはいけない」NG行動
今の電力会社に「解約」の電話は不要です!
電力会社を切り替えるとき、良かれと思って「今の会社を解約しなきゃ」と先走ってしまう人がいますが、これは絶対にNGです。
同じ場所で、同じ人が使うなら、「新しい会社に申し込むだけ」。
これが正解です。なぜ解約連絡をしてはいけないのか、2つの大きなリスクを解説します。
リスク①:申し込みが「却下」され、最悪電気が止まる
一番怖いのが、同名義による使用開始却下による停電です。
実は、新しく申し込む先の会社は、その場所は、誰がどこの会社と契約しているかを一切把握できません。
そのため、あなたが申告しなければ、
他の電力会社で契約のある状態で、新規申し込みをしても、
最初は普通に受け付けられてしまいます。
- うまくいくケース: 今の会社の解約処理が終わる → 新しい会社の使用開始が入る
- 【危険】失敗するケース: 今の会社の解約がまだ終わっていない → 新しい会社の申し込みが同名義により却下される→ その後、予定通り今の会社の解約だけが成立する → 「どことも契約がない」状態になり、電気が止まる
この「タイミングのズレ」による停電リスクを避けるためにも、解約手続きは自分でしないのが鉄則です。
リスク②:契約できる会社が限られてしまう
世の中には「切り替え(スイッチング)」専用の窓口しか設けていない電力会社が一定数存在します。
先に今の契約を解約して「無契約」の状態になってしまうと、お目当てだった安いプランに申し込めなくなる可能性があるのです。
「切り替え」ならスムーズに受け付けてもらえるはずが、自ら道を断ってしまうことになりかねません。
賢く切り替えるための合言葉
同じ場所・同じ名義での変更なら、「解約せずに、新しいところへSW(スイッチング)申し込み」。
これだけで、今の会社への解約連絡は新しい会社がすべて代行してくれます。
余計な手間をかけず、安全に電気代を安くしましょう。
新規契約とSWの違い
1. 新規契約(新設・引越し)
現在の住まいとは別の場所で、新しく電気を通す手続きです。
- 主なシーン: 引越し先での入居、新築、空き家の使用再開など。
- ポイント: 「〇月〇日から使いたい」という開始希望日の指定が必要です。
2. 切り替え(SW:スイッチング)
今住んでいる場所で、電気の「購入先」だけを変える手続きです。
- 主なシーン: 今の家で、より安いプランやポイントの貯まる会社に乗り換えるとき。
- ポイント: 原則として検針日に合わせて自動的に切り替わるため、日付指定ができない(または不要な)場合が多いです。
「これって切り替え(SW)?」迷いやすい4つのケース
「場所」や「名義」が関わると混乱しがちですが、実はこれらはすべて「新規契約」扱いです。
- ケースA:引越しをする場合 場所が変わるため「旧居の解約 + 新居の新規契約」となります。
- ケースB:賃貸でオーナー名義から自分名義に変える場合 場所は同じでも「名義」が変わるため、切り替え(SW)ではなく「前の名義の解約 + 自分の新規契約」です。
- ケースC:すでに解約されてしまっている場合 一度契約が切れている状態からの再開は、すべて「新規」扱いです。
- ケースD:他社の解約予定が入っている場合 すでに現契約先の解約が入っている場合も「新規」です。(※解約取消ができる特殊な場合を除きます)
疑問を即解決!電力切り替えQ&A
Q1. 新しい会社に変わるのはいつから?
A. 原則として、申し込み後の「検針日(計量日)」から切り替わります。
手続きが間に合えば次回の検針日から、間に合わなければその次の検針日からとなります。
※急いでいる場合は、新しい電力会社に相談(交渉)することで、切り替え日を早めてもらえるケースもあります。
Q2. 2つの会社から「二重請求」されることはない?
A. 100%ありません。
電気契約は「1つのメーターにつき1契約」と決まっています。
物理的に二重契約ができない仕組みになっているため、請求が重なる心配は不要です。
Q3. 切り替えに失敗したら、電気が止まってしまう?
A. いいえ、止まりません。
もし切り替えがスムーズにいかなかったとしても、基本的には「現在の契約」がそのまま継続されるだけです。
いきなり真っ暗になることはないので安心してください。
Q4. 切り替えが「受け付けられない」原因は?
A. ほとんどが「入力情報のミス」です。
特に注意したいのが「契約名義」です。
- 漢字かカタカナか
- 名字と名前の間の「スペース」の有無 これらが今の契約と一文字でも違うと、システムではじかれてしまいます。検針票に書いてある通りに一言一句違わず入力するのがコツです。
Q5. 家族の名義に変更して、別の会社にしたい
A. 2つの方法がありますが、名義変更を先にするのがスムーズです。
- 今の会社で「名義変更」を済ませてから、新しい会社へ切り替える(推奨)
- 今の契約を一度解約し、新しい会社で「新規契約」として申し込む (一時遮断のリスク有)
Q6. アンペア数(契約容量)も一緒に変えたい
A. 切り替えの前か、後に行いましょう。
- 今の会社でアンペアを変えてから、切り替える
- 切り替えが完了した後に、新しい会社でアンペアを変える
※注意: 切り替え(SW)の手続きが始まってから完了するまでの期間は、アンペア変更ができない場合が多いので、タイミングに注意してください。
Q7. 切り替え時に「違約金」や「解約金」はかかる?
A. 今契約している「電力会社」と「プラン」によります。まずはホームページなどで確認してみましょう。
最近の電力自由化プランの多くは「解約金0円」が増えていますが、中には注意が必要なケースもあります。
解約金が発生する可能性があるケース
「1年しばり」「2年しばり」などの期間契約がある割引プラン
ポイント還元や特典がつくキャンペーン中の契約
【例外】「規制料金プラン」へ切り替える時の注意点
「燃料費調整額の上限があるから、あえて規制料金(従量電灯など)に戻したい」という方もいるかもしれません。しかし、規制料金への切り替えだけは、これまでの手順と少し異なります。
1. 「お客様番号」が不要になる代わりに「特別な解約」が必要
通常、切り替え(SW)では今の会社に連絡不要ですが、規制料金へ変える場合だけは、現契約先へ「SWに伴う解約」の連絡を自分でする必要があります。 (※通常の「引越しによる解約」とは処理が異なるため、窓口でしっかり伝える必要があります)
規制料金についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
2. 同じ月に「2回」請求が届く(中途半端な料金が出る)
規制料金は検針日、自由料金プランは計量日でそれぞれ料金を切り分けるため、中途半端な日割り分が絶対に発生してしまいます。
そのため、同じ月に「現契約先」と「新契約先」の両方から請求が届くことになります。
具体例(検針日:15日、計量日:12日の場合)
● 4月15日に切り替わったケース
- 【現契約先】から: 3/12〜4/11(4月分) + 4/12〜4/14(5月分の一部)の2つが請求される
- 【新契約先】から: 4/15以降の5月分が請求される
● 4月12日に切り替わったケース
- 【現契約先】から: 3/12〜4/11(4月分)
- 【新契約先】から: 4/12〜4/14(5月分の一部) + 4/15以降の5月分が請求される
※どちらにせよ、切り替えたタイミングで「数日分だけの日割り請求」が発生し、支払いが一時的に重なって見えるので注意してください。
【まとめ】失敗しない電力切り替えの3ステップ
せっかく重い腰を上げて手続きを始めても、必要事項が足りずに二度手間になったり、情報の入力ミスで切り替えが遅れてしまってはもったいないですよね。
最後に、今回のポイントをもう一度おさらいしましょう。
- 「検針票」を準備する (供給地点特定番号・お客様番号・正確な名義の3つを確認!)
- 今の会社には「解約連絡」をしない (新しい会社に申し込むだけでOK。先走ると停電のリスクも!)
- 名義の「一文字」まで正確に入力する (スペースの有無や漢字・カナの違いが、切り替え不可の最大の原因です)
「自分のケースは新規?切り替え(SW)?」と迷ったら、この記事のチェックリストを読み返してみてください。
「正しく準備して、一度でスムーズに」
これが、ストレスなく固定費を削減する一番の近道です。



コメント